ルキノ・ヴィスコンティ ベニスに死す 1971 Luchino Visconti, Death in Venice

洋画レビュー映画

疫病がイタリアに発生した話

トマス・マンがこの小説を書いたのが 1912 年、約60年後にヴィスコンティが映画化、約110年後の2020年にコロナという妖怪が発生。小説も映画も疫病はコレラだったが、現実はパラレルに同じようなことが発生する。

その後、時代は1914年に第一次世界大戦、1918年にスペインかぜ、1929年に世界大恐慌なので、2020年から日経平均株価は¥8000を目指すのだろうか。

この映画の主題

初老の男が海で見つけた美少年に恋心を抱く、変態ロリコン同性愛の話ではない。芸術家の主人公が神から遣わされた美少年と言う美の具現を見て、自身の構築してきた論理的な、もしくは人為的な美があっさり、自分の歴史を否定されるかのように崩され、心を奪われてしまうのだ。神の構築する美には勝てない。だから少年に恋するのだ。そして恋をすることにより、伝染病の地から離れることができず、美の観念と共に殉教する、美しい話である。

自分がこの映画の監督だったら

キャスト

タージオ役      ジャニーズ事務所の美少年の誰か

アッシェンバッハ役  ヒゲのある槇原敬之さん

この映画の構築美

この映画を消化するには美学、哲学(ギリシャからカントあたりまで)を知識として持っておく、またマーラーについても何度も聞いておいたほうが良い。 そうでないと西洋のイデアとしての美を見ることなく、ただの小児同性愛としか受け止めれなくなる。

構築美は、ヴィスコンティが自身のルーツである貴族の感覚の美学を映像で表現したことにある。あるいは運命というものを暗から明への映像上の転換で表現したこと。これから主人公の人生に起こる物を描く第一の波、いや第一のラッパのファンファーレのように。誰の人生にもこういう予兆は訪れるものである。それに気づくか、気づかないかの差異はあるとしても、それをヴィスコンティは描いた。それもディレッタンティズム全開で! キャストにシルヴァーナ・マンガーノを使ったのも素晴らしい。「苦い米」、「アポロンの地獄」の名演技は忘れられない。美女というものは、最後まで美女という筋を通した女優であった。ヴェニスという街にたたずみ、映画の美しさの極地、それはこの映画にある。

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