日本の名盤・珍盤  Masterpiece or Rare 10 Records of Japan

音楽

世間ではあまり知られていない邦楽たちを紹介

死ぬまでには聞きたい楽しい邦楽の数々。日本の良さを再発見!

1. 小学生ジゴロ アナル番長

日本最強・最恐のレーベル、殺害塩化ビニール。アメリカ ESP レーベルの The Godz を軽く超えたアシッド感。 アルバムの中の曲の構成は、松平健さんの将来の「マツケンサンバ」を予期してるような疾走感のある歌や、日本聖書教会や近所のラーメン屋へのオマージュ、アンチマイルドヤンキーを歌った数々のとんでもアシッドな名曲。世の中の価値観に逆らうことを堂々と歌った日本がパワフルで寛容だった時代のアルバム。漫画ワンピースに出てくる「光月おでん」のような人物が沢山いたとも言える。バブルの辺りって気前の良い人が本当に多かった。バブル世代って馬鹿にする風潮はあるけどデフレ世代って言われるより良いと思う。大体デフレって貧乏のことだしね。お金がないのは仕方ないけど、考え方がケチ臭く、器量なのは論外であるのを証明した時代のアルバム。

2. マリア観音 マリア観音

アルバムに収められている「地獄へ堕す」と言う曲の、一線を超えた狂気な男の精神の憑依性。まるで実際に作詞をした人間が、片思いの男がストーカーになり、好きな女性を殺し、その死体に自身の狂おしい思いを叫び囁くような内容。つまり殺人鬼ストーカー死体愛好者。オスカー・ワイルドの「サロメ」はこのアルバムと殺人者の立場として男女が逆だが、サロメがヨカナーンの首死体に話かけるような感じである。しかし、サロメより、日本の情念の歴史が込められているので、かつ赤子の鳴き声や、水の音が利用されていて、真っ暗な部屋でヘッドフォンで聞いていると、日本人なら旋律が走るはず。こんなに怖い曲は日本史上存在しないのではないか?

3. イピヤー にかスープ&さやソース

上記の作品たちとは変えて雰囲気、心の綺麗な、純粋な曲の紹介を! 二階堂和美とテニスコーツさやとの出会いは熊座の淡き星影のように素敵である。 本アルバムの3曲目の「セレモニアン」や、5曲目の「流星のアンサー」これらの歌を聞いてるだけで乙女座の願いと密かな欲望を想起させる。美しく可愛いハーモニー、そしてガーリーであることの最大特権、これでアート系女子の神になったのだ。

4. 残・曽根崎心中 花柳幻舟

今で言うなら漂流女子か。貧乏であること、貧しくあること、それが故の世の中の辛さ。身を遊郭に売る人間のエレジー。我々は助けなければいけない人間に目を背けてはならない。「この世の名残」とこの世への未練を思い、心中、自殺をして彼岸へいった者たちの面影は今でも台東区千束にある。 このアルバムに収められている「大正くるわ小唄」、大川栄作も歌っているが、やはり女性が歌う方が悲歌感が漂う。性の対象として売られざるを得ない経済状況、人権を捨てる、これが怨念を醸し出す。また1曲目の「いも虫ごろごろ」、これ、風俗の女性なら何を指してるか直感でわかると思う。遊郭を美しく描くならば、漫画ワンピースの倭の国の光月日和(小紫)だが、現実は、遊女たちの命は、白鳥の羽より軽い。

花柳幻舟 – 残・曽根崎心中 (1975, Vinyl)
Discogs: 1975 Vinyl, 残・曽根崎心中. リリースのクレジット、レビュー、トラックを確認し、購入。

洋楽で似たような感覚を歌った曲はシャーリーンの「I’ve Never Been To Me(愛はかげろうのように」だと思う。

5. EXOTIC JAPAN 中村とうよう

アルバムジャケットが、ネットにはなく紹介不能。その代わりに Wanda Jackson – Fujiyama Mama の動画紹介を。このアルバムの別名は OCCUPIED JAPAN。なんだ今でも変わらないじゃないか!と思うなかれ。政治とは別に異文化との衝突がある。収録曲には、なんだか真面目なおちょくり名曲「ジャパニーズ・ルンバ」 ノブオ西本・ジョージ島袋や、よくある非征服者側の寂しい恋愛曲「チョット・マッテ・クダサイ」ゴールデン・ハーフがある。

オキュパイドジャパンの一般的な意味はこちらのブログが詳しく書いてますので紹介します。

オキュパイドジャパン | 山本正樹 オフィシャルブログ
「2011年 オキュパイドジャパン Occupied

6. 男が死んで行く時に 安藤昇

ウィキペディアには、日本の元ヤクザ、俳優、小説家、歌手、プロデューサーとあり、実業家横井英樹を襲撃した人物である。このような経歴を持つ人が歌うものは、やはり凄みが違う。昭和の大人物。阿久悠先生の歌詞も冴え渡る。

7. アーリー・イヤーズ~シングル・コンピレーション 緑魔子

本アルバムに収められてる寺山修二作詞の「酔いどれ船」も良いが、「やさしいにっぽん人」も霊的なものを肩の上に呼び、ギターが囁くように緑魔子の声と掛け合い、素晴らしい。このアルバムには収められてないが、あがた森魚と一緒に作成した昭和柔侠伝の唄(最后のダンスステップ)も緑魔子の代表曲であろう。

8. まりちゃんズの世界 まりちゃんず

1970年代の伝説の変態ハードゲイを歌ったバンドが30年後に「崖の上のポニョ」の藤岡藤巻として蘇るとは恐るべし!子供等も「まりちゃんず」を聞かなきゃね! よくよく考えてみると代表曲の「尾崎んちのババア」のギターはCHARだし、実力者等なんでしょう。またメンバーの藤岡と長渕剛が一緒に行っていたラジオはこれまた凄い!ラジオってこんな面白かったんだと言う発見がある(Youtubeにまだある)。このアルバムの真骨頂は人生を描いた歌「もうすぐ23才」。

9. とん平のヘイ・ユウ・ブルース 左とんぺい

このアルバムの真骨頂は東京、新宿?のバーを描いた「東京っていい街だな」や甘えん坊なおじさんの下ネタ路線をコミカルに描く「とん平の酒びたり人生」にある。このアルバムには収められてないが、パワフルな頃のとんぺいを見たければ「愛のデュエット」 森昌子・左とん平で検索するのが良いでしょう。オリビア・ニュートン=ジョンと ジョン・トラボルタのコンビとも違う「愛のデュエット」が聴けるので聞き比べをしましょう。

オリビア・ニュートン・ジョン版の「 愛のデュエット」はこちら

10. 資本論のブルース 大城晋、他

なんと言ってもこのアルバムには名曲・珍曲「だまされごっこ」港雄一と浦野あすか が収録されている!歌詞の内容は嫌がる女性を男が連れ込もうとするやりとりなのだが、暴言の数々が素晴らしい!「ウブな振りして見せんじゃねえ!これが男のヤリ方だ! 甘ったれんじゃねぇ、このバカやろうが!」などと言って連れ込む。そして落ちは女が騙されたフリだったと言う、まさに大人のやりとり! また 潤まりの「新小岩から亀戸へ」放浪物も素晴らしい。


コメント