大島渚  儀式  1971

Japan映画

アジア的専制主義、あるいは現代の幽霊

アジア的専制主義、この重苦しさを堪能できる作品である。

戦犯、転向、出世、家父長制度、責任を取らない上層部、戦後の若者たちのメメント・モリ「死を忘るなかれ」のような時間軸。。

重苦しさの通奏低音のアジア的専制主義は、現代日本にも立派に思想上生きている亡霊である。例えばブラック企業、技能実習生、アンチ・ヒューマンライツ!

現代(2020年代)に比べると、かつての日本人の、時間の濃さを味わえるが、重苦しい。まるでテオ・アンゲロプロスのような時間軸であった。当時の日本人が、これをキネ旬 1位にしたのも素晴らしい(やはり民度は2020年代より、1970年代の方が上?)。

しかしながら、映画の中で満洲からやっとの思いで帰国した者(女性)にロシア人に体を売ったなどと小意地の悪いことを言う精神、つまり弱いものが更に弱いものを叩く精神は現代日本でもよく見られる光景である。

満洲で大変な目にあって帰って来た引揚者。ソ連軍からの強姦・殺戮・強奪天国だった終戦直後の満洲。そこから帰国した人には敬礼以外何もない。

困ってる人に助けを出さず、さらに困らせる、足を引っ張る意地悪な人間性がおかしい連中はいつもいるが、昨今で言えば、震災の放射能の影響で福島県から都心に避難してきた家族をバッシングするなどがいい例であろう。

戦争で亡くなられた英霊に我々が感謝できているか?放射能のもとを地元に置いてくれている人に感謝ができているか?

きけ!わだつみの声!を集団無意識に呼び起こすときであるかもしれない。

戦後の精神の地点と現代の精神の地点を計る良い映画である。

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