大島渚 少年 1969

Japan映画

日本の誇るロードムービー

本映画はいわゆるロードムービーである。ロードムービーとは旅における出来事を描いた物である。

洋画ならロードムービー、邦画なら股旅物という呼び名になるが、ロードムービーと股旅物の違いは何かというと、股旅物は主人公が博打打ち、ロードムービーはそうではない、つまり主人公の性格や地位、職業が違うだけとでも言えるのだ。

それゆえ、水戸黄門の諸国漫遊は股旅物ではなく、ロードムービーである。

この映画では家族4人が日本の至る所を旅し、そして姑息な当たり屋という手段で(当事者レベルでは他に選択肢がないのでそれは正義である)、生活費を稼ぐ出来事を描いた物である。

人間の不滅の真理を描いた

弱者の強者に対する恫喝、いかにして性格が曲がるか、努力は嫌いな被害者根性、軍隊生活でのトラウマ、古傷。。。

現代日本でもよく出てくるニュースのテーマのようである。

少年を演じた阿部哲夫が素晴らしい。テレビの有名なトレンディードラマの役者より上手であった。美しいシーンはいくつも存在したが、弱いものがさらに弱いものを叩くシーンの中で、少年の大切にしてる帽子が、心を踏みにじられることを描いてるあのシーン、あの絶望の中で流れて来た挿入歌が、「唐獅子牡丹」であった。

この現実感が理素晴らしい。「健さんのカタルシスは現実にないんだよ」ってね。正義や良心は弱いんだよ。。現実と一緒じゃないかってね。

ヴィットリオ・デ・シーカの「自転車泥棒」ではない、日本のテロワールを素晴らしく描いている1作であった。

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