Sacco e Vanzetti 死刑台のメロディ 1971

洋画レビュー映画

サッコ・ヴァンゼッティ事件

アメリカ史上最悪の冤罪事件を描いた物。もしこの記事を読んでる貴方様が教育者であるならば学生に伝えなければいけない事件である。

冤罪事件映画の世界最高峰

ジョーン・バエズの歌が全編に渡り寂しく鳴りわたる映画。簡単に内容を言うと、この現実世界の定理を描いている。つまり体制に逆らうと無実でも冤罪でもなんでも正直どうでもよく、逆らう者には「死」あるのみ。当時は共産党=死刑になるということを克明に描いた映画。
貧しい者の味方になるにはイエス・キリストのように死刑になるだけなので、ビル・ゲイツのように大金持ちになり、体制側について財団を作り、施しをするのが戦略的に正解(理論的には。現実には起業して大儲けなど難しいので抗議するしかない場合がほぼである)であることを教えられる。
歴史的な背景は狂乱の1920年代。当時のアメリカは人種差別が激しく(100年経ってもまだまだ存在)、その中でイタリア系で共産党に属していたものが見せしめにされたような事件で冤罪なのに、死刑が宣告された。有力者のアナトール・フランスや、アルバート・アインシュタイン、ジョージ・バーナードショーたちがどんなに反対運動をしても「死刑」の判決はくつがえることはなかった事件。。


この映画の中にはジョーン・バエズが切なく、またサッコたちが憑依したような挿入歌の数々がある。歌は弱者の側に立った、またはその怨念の霊的な色彩を帯びている。
残念ながら昨今のの日本の歌手でこれほど弱者の立場に立った、もしくは、霊感を持った歌手はいない。
またこれほど感涙の映画、筋の通った根性のある他の映画は映画史上で「アルジェの戦い」のみ。
日本で言うなれば小川紳介の映画か、漫画の白土三平のカムイ伝のみ。

無念の思いで死んで行くものたちの生贄としての魂、俺はこの映画の素晴らしさを忘れない。

以下2つの動画がジョーン・バエズの歌

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